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繋がらなかった「人間の鎖」

繋がらなかった「人間の鎖」 2007/05/16

極東最大の空軍基地、沖縄米軍嘉手納基地を「人間の鎖」で囲み、基地のない平和な島を訴える「5・13嘉手納基地包囲県民大行動」が13日行われた。



極東最大の空軍基地、沖縄米軍嘉手納基地(注1)を「人間の鎖」で囲み、基地のない平和な島を訴える「5・13嘉手納基地包囲県民大行動」が13日行われた。県内外から1万5000人が集まったが惜しくも鎖は繋がらなかった。

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老若男女、職業の区別なく連帯感を持ちながら意思表示ができる「人間の鎖」。

 昨年11月地対空誘導弾パトリオット(PAC3)部隊が発足(注2、3)、今年に入っては最新鋭ステルス戦闘機F22の未明離陸による騒音問題など、嘉手納基地への負担は増加している。昨年5月の日米軍事再編最終報告書(注4)で謳われた「地元負担の軽減」が現実とまったく異なることは明らかだ(注5)。

 嘉手納基地への「人間の鎖」は今回で7年ぶり4回目、17・5kmの外周に鎖が繋がらなかったのは初めてのこと。各報道や私の周囲でもこれについて様々なコメントがなされている。そこで問われているのは何か?

 大手マスコミ報道を見ると朝日(注6)と読売(注7)では見出し、写真の選択などでその「意図」の違いが分かれる。地元2紙(沖縄タイムス・琉球新報)は紙面を割き、繋がらなかった原因も含めて丁寧な報道をしている。

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終了後現場で配布された号外。

 沖縄タイムス14日付によると、繋がらなかった原因について実行委員長は「準備期間も短く、実行委員会の回数も少なかった。労働組合も平和運動の取り組みを組合員までおろしきれなかった」と準備不足を挙げている。

 それに対して同紙「視点」欄では「包囲行動の本来の趣旨は、基地被害を受けている地域住民などが自発的に参加し『鎖』をつなぐことによって、基地の機能強化反対を発信することだ。~県民が広く参加できる運動の再構築に向け、真剣に議論していくべきだ」と指摘している。

 また琉球新報14日付「識者評論」で佐藤学沖縄国際大学教授も、威力を増す自公陣営の組織選挙と対比し労組中心の動員の限界を指摘した上で、「実は、他県においてこのような利益誘導を背景とした業界動員の選挙戦術は、機能しなくなりつつある。沖縄のみが逆に向かっている事実が危機状態を如実に示している」と鋭い分析をしている。

 ではどうしたらよいかということで、「大きくは『基地は嫌だけど、食えなくなるのも困る』と考える大方の県民に向けて、説得力のある代案を作り出すこと。小さくは全く運動に縁のない人々も入れる形に変えること」を提案している。

 これらのコメントに対して以下私見を述べたい。まず準備不足について。私が参加しているあるMLには、当日以前に「詳しい情報を欲しい」「何の団体にも属していない自分のような者が参加し難い」などの声があった。情報発信のあり方、特に「誰に対して」発信するのか、再考すべきではないか。

 労組中心から県民広くへの転換について。現場でも「すいません、ここに入れてもらってもいいですか?」とおずおずと尋ねてきた1人の女性がいた。幟を立て集まっている団体には確かに入り難いだろう。那覇市から参加した別の20代の女性は「~は撤去せよー!」「~は出ていけー!」などのシュプレヒコールの抗議スタイルに疑問符をつけた。「周囲といっしょにやってしまったけど、なにか強制的にやらされているような気がしてしっくりこなかった。みんなで手をつないで基地を囲み意思表示をするという趣旨は賛成なので、他の表現方法はないのかと感じた」

 一方、独自のスタイルで参加した例を挙げると北部ヘリパッド新設に反対する「なはブロッコリー」の面々がそうだ。過去にも浴衣行進などの前歴?(注8)があるが、今回はやんばる(北部)の森=ブロッコリーに見立てた緑色のアフロヘアーで記者会見も実施し(9日)、当日も人目を惹いた。その甲斐あってか「おもしろそう、自分も被りたい!」とその場で参加した人も現れた。ネットフェンスにやんばるの美しい写真を展示してしまうなど、ゲリラ的な活動もユニークだ。

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なはブロッコリーによる県庁記者会見(9日)。ヘリパッド問題も目が離せない。

 これなどは「全く運動に縁のない人々も入れる形」の例だろう。歴史のある沖縄の平和運動に対する敬意を持ち、同時に硬直したそのスタイルを変換する試み。それは集まった1万5000人以外の多くの人々が実は求めているものではないか?

 15日、沖縄は本土復帰35周年を迎えた。その間変わらなかった米軍基地の存在、微妙に複雑に変わった沖縄の人々の思い、変わらない思い。それらを丁寧に掬い取る作業が求められている。

(注1)嘉手納飛行場 Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%98%89%E6%89%8B%E7%B4%8D%E5%9F%BA%E5%9C%B0
(注2)パトリオットの装備、第1陣が那覇軍港に陸揚げ
http://www.janjan.jp/column/0610/0610032183/1.php
(注3)「パトリオットは米国に持ち帰れ」 市民団体が座り込み
http://www.janjan.jp/column/0610/0610102519/1.php
(注4)外務省:再編実施のための日米のロードマップ(仮訳)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/g_aso/ubl_06/2plus2_map.html
(注5)本音を隠す言葉の暴力―「抑止力の維持と負担軽減」のウソ
http://www.janjan.jp/area/0610/0610253393/1.php
(注6)嘉手納を1万5千人包囲
http://www.asahi.com/national/update/0513/SEB200705130011.html
(注7)嘉手納基地包囲網の「人間の鎖」、初めてつながらず
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070513it16.htm
(注8)浴衣行進でやんばるの森を守ろう!
http://www.janjan.jp/living/0610/0610162884/1.php

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