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座間味のコトー 離島の真相(2)怪文書は村の不祥事隠蔽が目的

座間味のコトー 離島の真相(2)怪文書は村の不祥事隠蔽が目的 2007/04/25

座間味でただ一人の医師が公開討論会などを開いたとして怪文書という卑劣なやり口でバッシングにあい、離島に追い込まれつつある。背景に相次ぐ村の不祥事があった。



怪文書で離島 座間味の“Dr.コトー”



 沖縄地元2紙はそれぞれ「座間味の医師辞意」を伝えている。「離島での医師確保は離島県・沖縄にとって大きな課題。同医師の辞職によって座間味村では6月から医師不在になる可能性が出てきた」(琉球新報4月17日付朝刊)。「県病院事業局によると、座間味島から阿嘉島へは船で5分ほどの距離だが、定期船はなく、診療所医師の辞任による影響が心配される」(沖縄タイムス4月17日付夕刊)。

 両記事が伝えているのは「医師不足に悩む深刻な離島の医療問題」だ。県内のニュースでは3月末の国頭村安田(あだ)診療所休止が「医療格差の問題」として伝えられていて、ニュースの受け手としては同じ系統の情報だと捉えやすい。確かに医療が受けられなくなることは地元住民にとって死活問題だ。

 しかし今回の座間味のケースは決して「離島の医療問題」のみで括るべきではない。かといって怪文書に絡む医師辞任劇を殊更スキャンダラスに強調すべきでもない。

 医師はこれまで村に「環境の問題、役場の不祥事、情報開示に関する意見など私の専門以外の事に関する注文」をつけてきたといっている。

 このことが怪文書の書き手にとっては「現村長に反対する政治勢力のリーダーとなり、政治的活動をなさっている」と受け取られたようだ。そこで、医師が指摘する(そして実は多くの住民も指摘する)座間味村の問題を、地元紙の報道を頼りにひとつひとつ見ていきたい。

ごみ溶融炉問題

 琉球新報(2006年8月16日付)は「ハエぷんぷん悪臭も 座間味村でごみ山積み」と見出しをつけ、ごみ焼却場に山積みされたままのごみ問題を伝えている。2003年に開設されたこの溶融炉、当初は1ヶ月おきに焼却していたのだが、燃料の価格高騰、操業委託料が負担となり、2005年10月からごみをためてまとめて焼却するようになったという。超高温で溶融し、資源ガスなどのエネルギーに変え、ダイオキシン類の発生を抑制できるのが“売り”のようだ。仲村三雄村長のコメントとして「お金をかければ毎日稼動できるが、できるだけ安く抑えたい」とある。

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焼却場に山積みされたごみ(2006年8月31日撮影)。

 8月31日「座間味村議会議員選挙公開討論会」では、候補者の数人がこの問題を指摘していた。「住民とのコンセンサスがとれていない」「他地域の同じ型の溶融炉を見ると、高知県は既に稼動していない。渡名喜村も停止状態。実績のない溶融炉に9億円もかけたのはおかしい」など疑問の声だ。

 座間味村では一昨年からごみの有料化が始まった。堆肥化される生ゴミ以外の、「燃えるごみ」「燃えないごみ」「粗大ごみ」は有料だ。ごみ回収場には分別して出すことになっているが、回収業者が「燃えるごみ」も「燃えないごみ」もまとめて回収するので、「分別しても意味がない」と住民の意識は低下している。そして「燃えないごみ」も溶融炉で燃やされる???何のための有料化か?巨額を投じた溶融炉の稼動実績は?住民は首を傾げる。

「体験滞在型交流施設」土地売買問題

 「座間味村が2003年に国の補助を受けて整備した同村阿佐大浜の「体験滞在型交流施設」の事業着手前に当時の担当課長が施設周辺の土地を競売で取得し、その1部を村に売却したことは違法だとして住民らが30日午前、当時の担当課長を刑事告発した」(琉球新報・2006年8月30日付)。立場を利用して事業予定地であることを見越し、土地の売買をしたことは地方公務員法に違反するという訴えだ。

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「体験滞在型交流施設ウハマ」。採算性が疑問視される。

 この「体験滞在型交流施設ウハマ」は、村営フェリー内でポスターが貼られていたし、村HPトップにもリンクされている(注1)。地元住民に尋ねると「集落から離れ使い勝手が悪過ぎる。利用者は2度と利用しないだろう」と評判が悪い。実際稼働率も良くないようだ。

役場の裏口座問題

 「1994年度から2005年度にかけて座間味村(仲村三雄村長)が、村の予算である一般会計、特別会計とは別に、執行できなかった予算をプールするための口座を設けていたことが7日までに分かった。元収入役で現在、出納を管理する高良豊村助役(収入役は廃止)は『収入役に就任した95年に前の収入役から引き継いだ』と別口座の存在を認め、『地方自治法に抵触する行為で、責任は全面的に認める』と話している。

 仲村村長は「債務負担行為の命令はわたしがするが、金の出入りについては機関が別なので知らなかった。事実を知った時点で厳重注意し、口座を処分させた」と述べた」(琉球新報・2006年10月8日付)。

 その後、村内宿泊施設の固定資産税への立て替え、村職員への生活資金貸与などにも口座が利用されていたことも判明した(琉球新報・2006年10月11日付)。

淡水化施設導入問題

 離島の公共機関、宿泊施設を訪れると節水を促す貼り紙が目につく。貴重な水資源はどの島でも大切にしている。少雨による水不足とシーズンでの観光客利用の需要増加などで事態は深刻だ。座間味村では渇水対策として海水淡水化施設導入を検討している。2006年12月17日付沖縄タイムスでは、説明不十分、財政負担の大きさ、環境影響などを懸念する声が村民から上がっていることを伝えている。

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座間味ダム。貯水率が40%を切り、4月2日から夜間12時間の断水が行われた(4月4日撮影)。

入島税の使途

 2006年12月17日付沖縄タイムスでは、仲村村長が法定外目的税の「美ら(ちゅら)島税(入島税)」導入の意向表明をしたことを伝えている。これに対して住民からは使途について、徴収方法について疑問の声が上がっている。

公債比率悪化問題

 「地方自治体の収入に対する借金返済額の割合を示し、財政状況を表す指標となる実質公債費比率が、座間味村は2008年度に37・7%までに悪化することが17日までに分かった」(沖縄タイムス・2006年12月18日付)。35%を超えると補助事業も制限されることから、厳しい財政運営が想像される。

百条委員会報告

 裏口座問題を追及する座間味村財政調査特別委員会(百条委員会)の報告について2007年3月10日付琉球新報は伝えている。これによると同委員会による真相究明、「誰が何のためにこのような金の操作を行ったのか明確にされること」が期待されたがそれは叶わなかった。「その理由として請求資料が揃わない、調査委員会が資料閲覧する際に監視をつけないと閲覧させない」などがあったそうだ。

 同記事の結論をいささか長いが引用させていただく。それが冒頭「離島の医療問題」ではないと述べた、それでは何なのか?の答えとして相応しいと私は思う。

◇ ◇ ◇

 「今回の一連の問題も含め、座間味村では2005年から役場職員の不祥事が相次ぎ、住民の行政不信が募っている。村を取り巻く財政状況も厳しく、抱える課題も多い。住民の理解と協力なくしては課題解決は不可能だ。村側は今後、事件の全容解明に全力を尽くし、住民への説明責任と部下の監督責任を果たす必要がある。そして住民を主体とした透明な行政運営が求められる」

◇ ◇ ◇

 これら役場の不祥事、村全体の課題を受け止め、住民有志でざっくばらんに語り合う場、それが医師らが参加していた「チャースガ座間味」だ。説明責任、情報開示を怠る村政に任せるだけではなく、自分たち自身の問題と捉え、課題を解決していこうという自治の思想がそこには見える。もしかしたら座間味村が先進的な地方自治の村になる可能性、それを潰そうとするいかなる理由があるのか知りたい。

(注1)
体験滞在型交流施設ウハマ

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