twitter @oam0

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

書評『地域をはぐくむネットワーク』

書評 『地域をはぐくむネットワーク』

書評『地域をはぐくむネットワーク』

編者:岡田真美子
出版社:昭和堂
定価:1800円+税


村落共同体が崩壊し、個人主義が発達した現代において、地域自治はいかにして可能か? 意識的に「仲間」=地域共同体という関係を作ることを著者は提案する。

 「第2章 契約講と地域自治」で古賀弘一氏(兵庫県立大学大学院)は、村落共同体が地域自治を成り立たせるためには「仲間」が必要だったと指摘している。「仲間」は、農耕社会において個人ではなく共同作業によって初めて生きる糧を得ることができる運命共同体の性質を持ち、そこでは一定の秩序が求められ、自らしばりを取り決め合うという。ゆえに決まり(規範)が作られ、誓約が交わされる。「仲間」とは厳しさと閉鎖性を併せ持つもので、そのことが自治を成り立たせる要因だとしている。

 では村落共同体が崩壊し、個人主義が発達した現代において、地域自治はいかにして可能か? 意識的に「仲間」=地域共同体という関係を作ることを著者は提案する。かつて契約講が存在した時代、村人は「山」という共通の財産を持ち、それを基に生産活動をしていた。「裏返せば、経済的に共通の財産をもつことによって人はつながるともいえます」。だから現代においても、例えば自治会がコミュニティー・ビジネスを運営してみてはどうか。この提案は頷ける。

 だが村落共同体を崩壊させたのは、資本制経済の浸透である。自治会といえども、いったん事業運営を始めれば、営利企業との激しい競争にさらされるだろう。であれば、防御・対抗手段が必要ではないか? 第12章で紹介されているSNS(ソーシャル・ネットワーキング・システム)の仕組みなどが、新しい可能性を秘めているのかもしれない。地域独自の協働型イベントや課題解決に向けた具体的アクションなどと、SNSの運用を連動させることで効果を発揮しそうだ。もっともハイエナのような営利企業は、早くもSNSを取り込む動きを見せている。それらが真似できない「ネットワーク力」を生み出すことができるか。新しい地域自治のポイントのような気がする。

(西脇尚人 2007/03/06)
サイト内検索
カテゴリ
お問い合わせ

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。