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書評 「ウシがゆく」

書評 「ウシがゆく」

ウシがゆく

知念ウシ(著) 沖縄タイムス社(2010/10)
サイズ B6 ページ 289P 1,890円

 「知念ウシ」さん、それは 私が以前から気になっている女性で
した。琉装でジーファー(沖縄のかんざし)をかんぷうにさしている
この人は なんなんだろう?と。この本は、そのきっかけでもあった
 沖縄タイムスに連載されたエッセイに加筆・修正を加えた 
彼女の10年の行動と軌跡をたどった1冊です。

 読み進めるうちに 私は段々混乱してきました。彼女の言って
いる事は正しいし、行動もわからないではない。でも どこか釈
然としない・・・・。
 彼女は 沖縄の諸問題について「日本人は日本で運動をする
べきでは?」「ウチナーンチュはウチナーンチュだけの空間が必
要だ」と述べています。その彼女の“植民地主義とのたたかい”
という考えはしばしば 沖縄の民族主義とも捉えられ、「視野が
狭い」「排他的である」といった反発を呼び、それと同時に共感を
得ているのも事実のようです。

 それに対して、私自身は、それを是とも非ともはっきり言えない
のです。それはおそらく、本土出身の父とウチナーンチュの母の
間に生まれた自分自身の立場、そして 今まわりにいる県外出
身者の方々の立場を鑑みるからなのかもしれません。やはり子
どもの頃はナイチャーだからと言われたりして 子供心に傷つい
た時期もありました。そして 現在、変わった仕事等をすると名前
だけで「やっぱりナイチャーだ」と。でも それは 私自身もつい口
にしてしまっている言葉だったりもするのです。
 そんな立場の私の視点から読むと、じゃぁ私達はどうしたらい
いの?私たちの存在は?と考えさせられるのです。(若干 否定
されているような気がしないでもないのが正直な気持ちなのです。)

 でも もっと読み進めると 彼女は様々な方と出合い、やり取
りを交わしています。「なぜ 沖縄では学校で沖縄語を教えてい
ないのか?」と聞いたアコイジャム氏、その友人で英語をヒンデ
ィー語などインド諸語に翻訳をしているアビ・ドゥベ氏、沖縄の
女性と日本の女性が手をつなぐには、と討論を交わした上野千
鶴子氏、普段のご自身の子どもとの会話や自らが属する主婦
たちの社会運動グループ「カマドゥ小たちの集い」のメンバ
ーとの討論など。それらから 私自身 気づいた事があります。
彼女は日本人に対して「沖縄大好き、愛してる」と言われるより
リスペクトしていると言われたら対等な気がする。と、それは、
決して日本人だけに向けて言われる言葉じゃないんじゃないかと
。ウチナーンチュ自身もあてはまるのではないかと思うのです。
在住しているウチナーンチュ、日本人。本土で頑張っているウチ
ナーンチュ、世界に飛び出したウチナーンチュ。それぞれがそれ
ぞれの立場で 沖縄のそして琉球の歴史を知り リスペクトすれ
ば 胸を張って もっと伝えていく力ができるんではないかと思う
のです。

 彼女の琉装と ウチナー口はそういう 沖縄へ対するリスペク
トの形がさせているものなのではないでしょうか?。彼女の言動
には賛否両論あるようですが、賛否両論言うその前に自分自身は
沖縄とどう向き合っているだろうか?リスペクトできているだろうか?そういう事を最後には考えさせられました。
                       
(多田明日香 2011/01/16)

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