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南の島に新しい風

南の島に新しい風
沖縄・座間味村で画期的な選挙討論会
オーマイニュース掲載 2006-09-05


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座間味村で開かれた村議会選候補の公開討論会

沖縄県・座間味村の村議会選挙の告示(9月5日)にさきがけ、立候補予定者が政策や主張を村民に伝える「2006座間味村議会議員選挙公開討論会」が8月31日、開かれた。主催は2006座間味村議会議員選挙公開討論会実行委員会事務局。候補者の主張や横顔を知りたいという住民の有志によって初めて開催が実現した画期的な試みだ。

 ダイビング・スポットとして人気の高い沖縄ケラマ諸島の一つが座間味島だ。行政区分としては他に阿嘉島、慶留間島と合わせて座間味村をなす。座間味村役場公式HPによると、人口は今年7月末時点で計1087人。

 同委員会の設立趣意書によると、三位一体改革により全国の各市町村がかつてない財政難に陥っている中、座間味村でも既に実施されたゴミの有料化、さらに下水道料金の値上げも検討されるなど課題が山積しているという。その問題を解決するための議員を選ぶ上で候補予定者の政策や主張が正確に伝えられる場のひとつとして、公開討論会を開催するに至った旨が記されている。

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村民も討論を熱心に聞き入った

会場となった座間味村離島振興総合センターホールには約190名の村民が集まり、立ち見も出るほどの盛況ぶり。村の有権者である700人のうち約3分の1にあたる計算だ。要請に応じて壇上に上がった候補予定者は11人中8人。その内1人は阿嘉島から駆けつけた。下は30代前半から上は70代まで、そのうち女性が1人と、候補者もバラエティに富んでいる。

 まったく初めての試みに会場全体が新鮮な興奮に包まれる中、コーディネイターの落ち着いた進行により討論会は進められた。公開討論会NGO「リンカーン・フォーラム」の手法を手本にしているようだ。同NGOのHPによると、同形式で開催した最小選挙区の最小記録を更新し、有権者の参加率でも最高記録だという。

 告示前の選挙活動は公職選挙法に抵触する。「清き1票を私に…」などの発言、自分の名前の連呼、拍手や賛同を求めるなどは禁止。討論会の発言事項は、自己紹介(30秒)、立候補を決意するに至った経緯、座間味村が抱える問題で最も重要と思うものは何か(3分)、そして後半ではあらかじめ用意された10項目の中から1~3項目選び意見を述べる(6分)という内容。

 「合併問題」については、一定の成果はあるかもしれないが、昔からの伝統文化が損なわれることを危惧する意見などが述べられた。「環境問題」では「海を守ることは山を守ること。座間味村全体を植物園にしたい」との意見などが。「ゴミ問題」については、平成15年に9億円もの巨費をかけて建設された溶融炉が有効に稼動されていないことへの疑義などが出された。

 「産業育成」については、「サービス産業はミズモノ、物づくりは残る。観光業より農水産業に力を入れるべき」との意見等が出され、「議員と住民との接点の必要性」については、意見交換会が過去にあったものの住民への対応を見ていて問題を感じたとの指摘がなされた。「その他任期中にやりたいこと」については、北海道ニセコ町の例にならい、自治基本条例を作るべきとの意見等が出された。

 終了後、参加した有権者の1人は「住民の声が役場に届いていない。無駄な施設も目立つ。(候補者に)女性や若い人など新しい風が吹いて良かった。話す内容がよく分かる候補者、うまく聞き取れない候補者など、違いがよく分かった」と感想を述べた。

 沖縄島北部や離島などは政治的には保守が優勢な地域が多い。そこでは伝統的な共同体意識が色濃く残る。「はっきりと物が言えない」地域性がある。座間味村もそれは同じらしい。そんな村に「政策や主張」を判断材料にする公開討論会が、住民有志の手によって実施されたことは特筆すべきことではないか。

 今回の公開討論会の仕掛け人ともいえる饒波保(のは・たもつ)さんは座間味診療所の医師をされている方。8年前に同村に赴任してきた。村民からの信頼が厚く、同時に中立的な立場でもある。

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饒波保(のは・たもつ)さん

「地縁血縁によって決められる風向きを変えたかった。『この討論会を聴いて支持者が変わった』という声が上がればやった甲斐がある。マニフェスト型でやりたい気持ちもあったが、まだハードルが高い。それは次回以降の課題として、今回はまずこのような形でもやることに意義があった」と饒波さん。座間味村のキーパーソンといってよさそうだ。

 先日もゴミの山積み問題(琉球新報8月16日付)、事業予定地売買問題(琉球新報8月30日付)などが地元紙で報道されたように、座間味村には課題がたくさんある。だがそもそも地域づくりとは課題を発見するところから始まるものだ。具体的な課題解決手法が地域づくりと言い換えても良い。住民の多くは既に課題の発見ができているのではないだろうか。座間味村が「民主主義の村」となることを期待しつつ今後を注視したい。

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