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米軍基地被害を越えた女性たちの絆 那覇で「国際女性ネットワーク会議」報告会

米軍基地被害を越えた女性たちの絆 那覇で「国際女性ネットワーク会議」報告会 2008/04/21

米軍基地被害に遭う女性たちが集まる「国際女性ネットワーク会議」は、1997年に沖縄で最初の会議が開かれて以来、昨年9月のサンフランシスコで6回目を数える。そのサンフランシスコの会議の報告会が、18日那覇市で行われた。会合に参加して改めて気づいたことは、女性たちの運動は、つながること、コミュニケーションをとても大事にしているかという点で、これは重要なことだと感じた。



米軍基地を抱える国、地域の女性たちが集い、真に平和で安全な社会を築くため行動し、支え合うことが目的の「国際女性ネットワーク会議」。昨年9月にサンフランシスコで開催された6回目の会議の報告会が18日、那覇市の「なは女性センター」で行われた(主催:うないネットワーク・なは)。

 「国際女性ネットワーク会議」は、1995年に沖縄で起きた米兵による少女暴行事件とアメリカのピース・キャラバン(米軍の犯罪をアメリカ国民に知ってもらおうと沖縄の女性が起こしたアクション)を背景に、1997年に沖縄で第1回目の会議が開かれて以来、これまでワシントン、沖縄、韓国、フィリピンの順で開催されてきた。第6回目の会議にもアメリカ、グァム、ハワイ、プエルトリコ、フィリピン、韓国、沖縄、日本から80人の女性が集まったという。

基地被害に遭う女性たちが初めて集まった第1回目を振り返り、中心メンバーの高里鈴代さん(基地・軍隊を許さない行動する女たちの会)は、「まるで自分の経験を相手が話しているように話題が共通していることに驚いた」という。

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「軍事主義を超えるためにはまずその実態を知ることから」と語る高里鈴代さん。

 今回の会議の特徴の1つが、通訳の存在だった。参加者の中には論文を書く環境にない人たちがいたこともあって、論文を書いて報告するのでななく、口頭で話をし、それを通訳が媒介した。「参加者が誰でも気後れしないで自分の言葉で話し合える対等性がとても重要だった」と高里さんは強調する。

 第1分科会参加者の高良沙哉さんは、人身売買と女性への暴力について報告した。韓国のユン・グミ事件(1992年)、60代の清掃員女性の強姦事件(2006年)では、加害米兵にそれぞれ懲役15年、7年の判決が下ったが、これは女性たちの抵抗運動の結果であり、通常、強姦罪の刑は2~3年程度(日本の場合3、4年)、「社会的にも事件を覆い隠そうとする環境が日韓で共通している」と指摘した。これは例えば強盗罪の方が刑が重いことなどからも、女性の人権が軽視されている表れといえる。

 第2分科会参加者の本永貴子さんは、女性の健康、基地からの有毒物、環境浄化について報告した。アメリカの場合、白人居住区は返還後すぐに生活できる所があるが、アジア系、アフリカ系へとなるに従い、汚染が酷く環境浄化が遅れている現実があるという。「これは日本の中での歴史的な沖縄差別によって沖縄に環境汚染が広がっていることと似ている。人種差別が軍事に繋がっていることが根っこにある」と本永さんは語った。

 アメリカでは近年政府協議の環境浄化予算をスーパーファンド(企業の費用負担による有害廃棄物処理地の汚染除去制度)へ出資し、民間環境団体に調査を委託するケースが増えている。本永さんらはこれを米国外の米軍基地に適用できないかと考え、韓国側と連帯しながら調査を進めているという。

第3分科会参加者の真栄城和代さんは、軍拡と軍の再構成に抵抗するための今後の課題を3つ挙げた。1つ目は、世界が軍事化していることに気づいていない、特に若年層に向けて「平和教育キット」を作成し広めていくこと。これは、フィリピンで行われているように、若者に流行している音楽などに関連付けていくことが有効ではないかとのことであった。

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若い世代から自分の言葉で語る真栄城和代さん。

 2つ目は現状を把握すること。これは世界中の米軍基地の地図を作成することで、軍事基地を視覚的に捉えることができるだろうということだ。そして3つ目として、ネットワークのつながりと見直しによって、各地で起こっていることをお互いが共有すること、を挙げた。

第4分科会参加者の源哲美さんは、日常の軍事化に抗し、経済的、社会的、文化的状況を取り戻すための活動について報告した。ハワイの先住民族は経済的貧しさから軍からの新兵募集のターゲットにされるという現実がある。これに対し、帰還米兵が学校などに呼ばれ軍での体験を話し合う機会をつくっている。フィリピンでは、かつて基地周辺の性産業で働いていた女性たちが、現在働いている女性に対し、基地周辺の性産業から自立するための働きかけをしている。

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フィリピン女性が作ったリサイクルバッグを愛用しているという源哲美さん。

 グァムでは、活動している女性たちは家庭でも地域でも活動の中でも役割があり、疲弊している。その快復のために、アメリカとは違う自分たちの文化、つまり言葉、伝統的な食べ物、自然などを掘り起こしていく取り組みを行っているそうだ。これは沖縄と共通すると感じた。

 韓国では、相手が暴力に訴えてきた時に反射的に生まれる自己の暴力化に気づき、許しあい、相手を敵とするのではなく人間として認識することを心がけているという。しかし非暴力の実践のためには訓練が必要でもあるようだ。

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 報告を聞いて改めて気づいたことは、女性たちの運動は、つながること、コミュニケーションをとても大事にしているという点だ。そしてそれは常に形式よりもプロセスに重きを置く。通訳を介し対等な機会を与えるというようなその実践が、そもそも民主主義の原点ではないかとも感じた。彼女たちがいう軍事力の「安全保障」から、真の安全保障へというメッセージは、じっくりゆっくりと、そして正々堂々と実践する以外ない。

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