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沖縄・集団自決日本軍関与:教科書検定撤回もとめて11万人のうねり

沖縄・集団自決日本軍関与:教科書検定撤回もとめて11万人のうねり 2007/10/01

仲里利信・県議会議長は「私と同様に多くの体験者の方々が、思い起こすこともつらい当時の記憶を証言されたことを思うと胸が痛む思いであります。文部科学省の検定意見は、これらの重い証言を軽々しく扱っているとしか思えません」と感情を露に訴えた――。



人、人、人。子供からお年寄りまで沖縄県内外から集まった11万人(主催者発表)。高校歴史教科書の検定において、沖縄戦のいわゆる「集団自決」(強制集団死)について、文部科学省が当時の軍の関与を削除したことに抗議する「教科書検定意見撤回を求める県民大会」(主催:同実行委員会)が29日午後、宜野湾市の宜野湾海浜公園で開かれた。

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11万人が集まり、厳粛な熱気に包まれた会場

 参加者の数は同時開催された宮古島地方で2500人、八重山地方で3500人を合わせると11万6000人に上る。沖縄県の人口は130万人、約10人に1人が参加した計算になる。これは1995年米兵による少女暴行事件に抗議し、基地整理縮小と地位協定見直しを求めた県民大会の参加者数8万5000人を大きく上回り、復帰後最大規模に達した“島ぐるみ”の意思表示といえる。

 大会実行委員長の仲里利信・県議会議長は「私と同様に多くの体験者の方々が、思い起こすこともつらい当時の記憶を証言されたことを思うと胸が痛む思いであります。文部科学省の検定意見は、これらの重い証言を軽々しく扱っているとしか思えません」と感情を露に訴えた。

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沖縄戦の経験は、沖縄の人々にとってアイデンティティの中核をなす

 仲井真弘多沖縄県知事は「何ゆえ教科書に今まで記述されていたことが削除・修正されることになったのか、また、文部科学省は記述を削除・修正するため、沖縄県民を納得させるだけの検証を行ったのか、その検証内容を明らかにすべきであると、私は一貫して述べてきました。『集団自決』の日本軍の関与については、当時の教育を含む時代状況の総合的な背景や、手榴弾が配られるなどの証言から、覆い隠すことのできない事実であります」と述べた。

 渡嘉敷村で「集団自決」(強制集団死)を経験した吉川嘉勝さんは「我々家族は村民数百名と共に、家族8名親族一門約20名が円陣を組んで、義理の兄と実兄勇助の手榴弾の爆発を待ちました。私は母の膝元にいましたが、母が方言で叫びました。『勇助、うぬ手榴弾やしてぃれー。やさ、にんじんや生ちかりーるうぇーかー、生ちちゅしやさ(勇助、手榴弾を捨てなさい。人間というのは生きていける間は生きるべきだ)』。手榴弾はなかなか爆発せず、それから何分後かに爆弾が投下されました。我々家族は伏せましたが、起き上がってみると父の首筋から血が吹き出ていました。私の姉が「お父さん、お父さん、お父さん」と3回声をかけましたが、その後私たち家族は父を見捨てて歩き出しました」と当時の生々しい体験を振り返った。

 「私はこれまで『集団自決』のことを自ら進んで発言するようなことはしてきませんでした。子供たちと共に平和教育として勉強してきた程度でありました。しかし、今回の教科書検定の結果には我慢がなりません。今の状況では日本に我々の体験したあの時代が来ないとも限りません。沖縄はまた、国の踏み台、捨石になる。子供や孫の代が危ない。こう考えるのは私だけでしょうか? 為政者は我々の思いをきちっと受け止めるべきです」と力強く訴えた。

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糸満市摩文仁から運ばれた「平和の火」を点火台に灯す東中学3年生の2人

最後の決議文では、「集団自決」が日本軍の関与なしに起こりえなかったことは紛れもない事実であることを正しく伝えることは参加者にとって重大な責務であり、国に対し今回の教科書検定意見が撤回され、「集団自決」記述の回復が直ちに行われるよう決議された。

 沖縄ではこの数ヶ月、この問題に対して怒りのパワーが噴出していた。県内マスコミの大々的なキャンペーンからは、ジャーナリズムの責任感がひしひしと感じられた。それだけに本土との「温度差」には眼が眩む思いがする。さすがに今回は本土メディアも多数取材に訪れていたが、それをどう報道するのか、我々は注視しなければならない。読者にはできれば本土メディアと沖縄のメディアを読み比べていただきたい。

 今回の問題を伝える時に私自身注視してきたことがある。それは沖縄と本土との「温度差」をめぐる言説ともいうものである。沖縄側からすれば、全県的にこれだけ怒っているのに、全国にそれが伝わっていない、と怒りを増幅させる。本土側の政治家からは与野党問わず、沖縄の「県民感情」についてどうこうと発言される。

 しかし本質を間違ってはならない。これは「感情」の問題ではなく、あくまで歴史認識をめぐる明らかに政治的意図を含む問題である。記述が撤回されるにしよしないにせよ、それは「感情」レベルで済まされる問題では断じてない。

◇ ◇ ◇

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