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「アセスにあらず」と専門家明言 沖縄ヘリパッド

「アセスにあらず」と専門家明言 沖縄ヘリパッド 2007/09/04

8月30日(木)那覇市内の教育福祉会館において「ここが知りたい!高江ヘリパッド 今建設にSTOPをかけるために」と題する学習会が開かれ、約110人の参加者が高江の現状把握に熱心に耳を傾けた。



前回記事:防衛施設局による哀しい作業強行 沖縄ヘリパッド問題

 8月30日(木)那覇市内の教育福祉会館において「ここが知りたい!高江ヘリパッド 今建設にSTOPをかけるために」と題する学習会が開かれ、約110人の参加者が高江の現状把握に熱心に耳を傾けた(主催:沖縄平和ネットワーク)。

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熱心に聞き入る参加者たち

 報告者は、環境アセスについて桜井国俊さん(沖縄大学学長)が、米軍の運用面について大久保康裕さん(沖縄県平和委員会事務局長)が、高江の現場報告として石原理絵さん(ヘリパッドいらない住民の会)が務めた。

桜井国俊さん(沖縄大学学長)の報告

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明快な解説をする桜井学長

●「自主アセス」
 高江のヘリパッド建設事業は、アセス法の第1種事業、第2種事業のいずれにもあたらず、アセスの対象にはならない。アセス法よりも小規模の事業を対象とする沖縄県環境影響評価条例施行規則によれば、滑走路の長さが30m以上のヘリポートは条例アセスの対象となる。ヘリパッドは直径70mあるわけだが、「これはヘリパッドであってヘリポートではない」という訳の分からない那覇防衛施設局(9月1日から「沖縄防衛局」に組織変更)側の主張。しかし、法的には要求されていないが、やんばるの豊かな自然を保全するために「自主的に」県条例に則ってアセスを実施したというのが那覇防衛施設局の言い分だ。

●事業内容が明らかにされない軍事基地建設事業

 アセスには方法書、準備書、評価書の3段階がある。方法書には対象事業の内容を記載しなければならない。事業内容とは、(1)施設建設に先立つ調査の内容(2)施設の建設工事の内容(3)建設後の施設の存在と施設の供用・運用の3つである。しかし、「アセス結果」図書のどこを見ても、建設後、ヘリパッドをどう運用するのか、つまり利用するヘリの種類、機数、飛行ルートなどについては一切記述されていない。

 これは軍事基地だからだ。「造るのは那覇防衛施設局、使うのは米軍。米軍がどう使うのか我々は分かりません」といっている。「分からないのならアセスと呼ぶな!」といってよい。「自主アセス」と称しているが、事業内容が明示されていないものは断じてアセスではない。いかなる機種がどのような運用でヘリパッドを利用するのかを明らかにせずに、環境影響評価ができるわけがない。那覇防衛施設局の主張は完全に論理的に破綻している。

●オスプレイ隠し

 1996年12月の日米特別行動委員会(SACO)最終報告書草案にオスプレイ配備が明記された。これは後に日本政府の反対で削除されたが、オスプレイの沖縄配備が規定路線であろうことは明白だ。辺野古のV字型基地建設と高江のヘリパッド建設について、オスプレイ隠しでいかなる機種がどのように使われるのかを明らかにしていない。結論からいえることは、米軍に提供する基地の環境アセスメントは原理的にありえないということになる。

●矛盾だらけの日本の環境アセスメント

 アセスが生まれたアメリカでは、アメリカ環境保護局(EPA)が審査したアセス準備書のうち、約16%が問題ありとされた(2002年1月~8月)。それに対し、日本では、環境アセスの結果、事業が認可されなかったという事例はほとんどない。事業者が良く使う論理「環境基準は満たしているし、違法なことは何もしていない」を突き詰めると、日本国中の環境は、環境基準のレベルぎりぎりまで悪化させてもよいことになってしまう。

 日本の環境行政は、水環境、大気環境、土壌環境のように縦割り・細分化されたセクションで環境基準が設定され、それぞれの部署間の連携が少ない。よって環境全体からの包括的な取り扱いができない。その結果、環境基準を満たしていても人の健康に悪影響を及ぼす可能性がある。ましてや生態系には基準すらない。であれば、貴重な生態系が残されている今回のような場合、どこまで環境を残していくのかの議論は、環境基準に照らすのではなく、そこに住む人が自分たちで決めることだ。

●貴重種の移植はアリバイづくり

 「環境保全措置」とは、環境影響を回避する措置から、避けられない影響を代償する措置までを含む幅広い概念である。「代償措置」とは、事業の実施により損なわれる環境要素と同種の環境要素を人為的に創出すること等により、損なわれた環境要素の持つ環境保全の観点から代償するための措置である。

 高江では事業者により貴重種の移植が行われているが、貴重種は繁殖力が弱く、他の植物との競合が少ない隙間でしか繁殖できないからこそ貴重種である。そこでしか生きられないからこそ貴重種で、他のところで生きられるのであれば貴重種ではない。それを他の場所に移しても成功率は低く、アリバイづくりにしかならない恐れが大である。

●県民の水がめ周辺に軍事基地があるという異常さ

 ベトナム戦争時に北部訓練場で米軍により枯葉剤が散布されていた問題が報道された。枯葉剤に含まれるダイオキシンの特徴は、水にほとんど溶けず、環境にいつまでも残留する点にある。そのダイオキシンが魚介類に大量に蓄積するのは食物連鎖による生物濃縮が起こるから。ここからいえることは、枯葉剤の影響を調べるためには、水を調べてもだめで、生き物を調べるべきだということ。県は、新川ダムや福地ダムの水にダイオキシンが検出されないから大丈夫だといっているが、性急な結論付けは慎むべきだ。ペイント弾がみつかった問題についても同様、組織的に生き物を調べるべきだ。

 最後に、「迷惑施設は住民の少ないところを狙い打ちする。しかし、彼らが反対するから環境が守られる。彼らを見捨てることは環境破壊を容認することになる。高江の問題は県民全体の問題です」と締め括った。

大久保康裕さん(沖縄県平和委員会事務局長)の報告

●北部訓練場の特徴

 北部訓練場の特徴として、次の5つが挙げられる。1.世界で唯一のジャングル戦訓練場2.海兵隊が管理3.収容能力年間6000人4.あらゆる環境の即応能力を維持5.接近戦ではセサム(ペイント弾)の普及でリアルな戦闘訓練。

●ヘリパッド完成後の訓練内容

 ヘリコプター着陸帯一つだけを見てもあまり意味がなく、周辺の関連施設とあわせて見ることが必要だ。北側が閉鎖され南側に集中する過密さは世界的にも異例であるが、情報が乏しいため、米軍が何を考えているのか謎だらけである。

 その中でも問題点を探ると次のようになる。辺野古海兵隊航空基地の機能強化に連動している点。今回の移設により機動訓練のバージョンアップが考えられる点。N―4地区は既存を含め4個のヘリパッドになるが、国道沿いで輸送拠点として多用されるのでは?兵站訓練などで物を宙吊りする場合、ヘリコプターは最大輸送能力を発揮するためエンジンを最大にふかし、騒音も増すことが考えられる。G・H・N―1地区は一体のものではないか?提供水域からゴムボートで山に入っていって偵察をする。沿岸の進入路の重要性、米軍のG地区への執着を見るべき。

●ヘリパッド建設の狙い

 背景としては、日本を巻き込む全地球規模での米軍の先制攻撃戦略の一環がある。2005年10月の「日米合意」では、SACO最終合意よりその性格が凶暴になった。その中で自衛隊との共同使用が謳われ、自衛隊が北部訓練場を使用することもありえる。

石原理絵さん(ヘリパッドいらない住民の会)の報告

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高江の現状報告をしっかりと自分の言葉で語る石原さん

 高江住民は約150人、53世帯、お年寄りの多い過疎地域ですが、未就学児童が約20%います。そこで反対の座り込みをしているのは5世帯しかいません。ほとんどの人が「反対してもどうせ造られてしまうのだから…」、生活が忙しいから座り込みは出来ないなどの理由を挙げます。また、東村自体が賛成にまわってしまっています。東村は仕事が少ないので、役場関係の仕事をしていたり、農地の援助をされていたりで、自主規制してしまう方も多いのでしょう。高江の代議員の話し合いの中でも「あまり反対ばかりしていると、ヘリパッドを造られるだけで、貰える物も貰えなくなるのでは」という声もあり、私たちが座り込みをしていることに対して迷惑がっている方もいます。

 ヘリパッド受け入れの見返り(アメ)として防衛施設局からいくつかのハコモノの提示がありました。これに対し維持管理が出来ないという理由で高江区は消極的です。昔から北部訓練場に取り囲まれた高江区は、土地が区のものも村のものも私有地もほとんどなく、国有林となっており、まったく旨みがありません。振興策のお金は東村に入った後人数割りされるため、150人しかいない高江区に降りてくる額はわずかばかりです。東村のほとんどの基地を抱えているにも関わらず、区に入るお金は年間125万円です。

 皆さんにお願いしたいことは、まず一度高江に来て欲しいということです。来られない方はおかしいことはおかしいということを思うだけでなく、言葉にして、行動に移していただきたい。高江に来るまで何もしてこなかった私ですが、ここに来てたくさん勉強しています。子供たちも、上が中2で下が4歳ですが、これ以上ない社会勉強をしているのではないかと思っています。

◇ ◇ ◇

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